いーっすか？

ちょっとくだらないこと吐き出してもいーっすか？

僕は全然将来を意識した意識高い学生生活を送ってなんかいないし

劇的な恋愛をしているわけでもなければ

夢に向かってひたすらになにかを頑張っているわけでもないし

今までなにかを頑張って続けてきたわけでもない。

あなたの人生で誇れることはなんですか？

とかどっかの誰かに聞かれたら僕には何にも誇れるものがない

そんな退屈で憂鬱な人生を

ただなんとなくだらっと送っている自分に

どうしようもない苛立ちと虚しさを覚えたりもする

周りを見渡せばみんなキラキラ輝いているような人生を送っているように見えて

僕は劣等感と諦観の念とに襲われるんだ

そんなときに

『君は君だよ』

と

こんな下らない悩みも笑い飛ばしてくれる人がいつか

僕の前に突然あらわれやしないだろうかと

思ってみたりもするんです

昨日の夜とかも

バイトの後、なぜか陰鬱な気分になっちゃって

気分転換でもしようかなと外に出て

ただひたすらに鬱々とした夜闇を

ぼーっと見上げながら目的もなくてくてくと歩いていたわけなんだけど

夜はやっぱりなかなかに冷え込むわけで

寒さに弱い僕は

もちろん頭のほうもすごく弱くて

ふと、

温かさを失ったこの僕の手じゃ

他の人の手を温めてあげることは出来ないなぁ

とか寒いことを思ったりして

まして、誰かを好きになったとき

好きな人の手すらも温めてあげられないなぁ

とかもさらに寒いことを思ったりして

なんでかわかんないけどちょっと泣きそうになった

こんなときに漫画とかだったら

「私が君の手を温めてあげるよ」

って言いながら

少しの間、手をつないで隣を歩いてくれるような

そんな女の人（櫛枝実乃梨似）が出てくるんだろうな

でも、その人のために僕ができることなんて全然無くて

むしろ

つないでくれたその人の温かさを奪ってしまうだけな気がするんだ

だから

そうなったとき僕はちょっとした後ろめたさを感じるんだ

けれど

僕は僕に出来る限り、その人のことを想えるような

そんな

人間になりたいと願うんだ。

冷え冷えとした秋空の下

何色ともわからないようなコンクリートの上を

無機質な建物に囲まれながら

チカチカと切れかけの街灯に照らされて

寒い妄想と杞憂に傷心する

もうすぐ２１歳の男の子の日記でした。